世界中を旅するように

世界中を旅したい、自由に暮らしたい!そんな夢みがちな私と料理人の夫との毎日をゆるーく綴ります。

六本木雑感

今日は休日出勤。いつもより早めに切り上げて、帰りに六本木に寄ることにした。

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ひと気のないアークヒルズ。静かなお店でワインひっかけて帰ろうかと思ったけど、本屋に行って買いたいものがあるので我慢。
 
背の高い男の人がさっそうと通り過ぎていった。外国人特有のきつめの香水が鼻をなでるが、決して嫌いな匂いじゃない。ラフな格好だけど、金色の髪はきちんとセットしてあった。手には大きな赤いバラの花束。これを受け取る女性はどんなひとだろうとしばし想像する。
 
それにしても六本木界隈は坂と寺が多い。時折、奇妙な静けさを感じる場所。きっと本来、六本木はこんな喧噪に包まれる場所ではないのではないか。無理矢理開発されて、なんだかバランスが取れてない感じがする。
 
そう思っていると、不意に「ハイ!」と声をかけられた。ラテン系の濃い顔の外国の男性は、じっと覗きこんでウインクしていった。ほんの一瞬の出来事で、ドギマギしてる暇もなかった。
 
通りに出ると、異国のようなネオンといろんな国の言葉が聞こえてきた。センスのいい背の高い女性二人は明らかにモデルといった感じ、その後ろからボディラインがくっきり出るワンピースを着た綺麗なニューハーフが歩いてくる。若い男の子たちがラーメン店のまえで賑やかに待っている。その脇で疲れたように黙っているカップルが二組、じっと空を見つめている。
 

やはりどこか奇妙だ。そして、バランスが崩れている。居心地が悪くなるひともいるだろう。でも何故だろう、この磁場が放つ色気はものすごく蠱惑的で、なにかと理由をつけては足を運んでしまう。なんだか悪女に魅入られたような気分だ。あまり深入りしないようにしないと。

ちなみに、本屋で買う予定だった本以外の本を二冊買ってしまった。5000円と高くつき、家に着いた頃には少し悔やまれた。なぜこれを買ってしまったのだ。そうか、やはり六本木は悪女なのだ、たぶん。